2025年2月15日土曜日

JBL XTREME 4

愛車フィアット500におけるオーディオをスマホ&Bluetoothスピーカー(以下BTスピーカー)にスイッチしてから8年目に突入した。私が車内に求めているのは凝ったカーオーディオではなく、気軽にいい音である。2017年にJBLのFlip4を2本購入し車内におけるBTスピーカーの可能性を実感。もう少し大きい音が欲しいということで2019年にJBLのCarge3を2本購入し意気揚々とドライブを楽しめる環境に。そしてこの度、更なる高みを目指して(?)これまたJBLのXtream4に興味を持ち始めた。昨年(2024年)の3月に日本でリリースされる前から気になっていた機種だ。交換可能なバッテリー、AI Sound Boostなるいかにも今時でよくわからない新技術など、ちょっと手に取ってみたい気持ちにさせるものがあった。だがしかし、日本ではかなり高価な設定ですぐに手を出す気にはなれなかった。いやホントに同社の上位機種Boombox3が買えちゃうぐらいのお値段。でも、時が経ち今年に入ると実売4万円を切る値付で販売するショップもちらほら。う~ん・・・なんかムズムズしちゃうねw・・・ってことで、買っちゃった。ちなみに色はブルー、バージョンはGGである。


いや、説得力がないかもしれないど、こいつを選んだちゃんとした理由は一応ある。それは上でも書いたように長く愛用する上で必要不可欠な交換可能なバッテリーと1本のスピーカーで十分な音量が出せることだ(目標はCarge3 2本分と同じかそれ以上の音量&音質)。

先ず交換可能なバッテリーだが、これについてはJBLのBTスピーカーの場合、怪しげな非正規品がネット上で売られているのをよく見かける。実は自分も使い始めてからそれなりの年数が経ちそろそろバッテリーがお疲れ気味なCarge3のバッテリーを購入しようとしたが、マジでいろいろと怪しそうなので躊躇した・・・正規のバッテリーでしかも簡単に交換できる機種があればいいのになぁ・・・その夢を叶えてくれたのがまさにこのXtream4である。フィアット500のような小さいクルマに載せるにしても、持ち運ぶにしてもちょうどいいサイズ感のこのスピーカーに交換可能なバッテリーを採用してくれたことは有難い。詳細はYoutubeなどに同機のUnboxing(開梱)動画などが多数あるのでそちらをご覧いただきたい。下の画像はウチのCarge3に搭載されているバッテリー(緑のやつ)。

次に1本のスピーカーで大音量についてだが、今まではFlip4にせよCarge3にせよ比較的小さいことから車内ではどうしても2本必要だった。2本持つことに不便を感じたことはないものの、やはり、2本の電源入れたりコネクトしたりはちょっとばかり面倒に思うことがあったりした。さらに長く使っていると2本のバッテリーの減り方が揃わなくなったりして充電のタイミングがずれてくるのも微妙にストレスだった。Xtream4は見た目が大きく故にスピーカーも大きい。バッテリー駆動時の出力もウーファー(x2)、トゥイーター(x2)合わせて70W。Carge3は1本で20Wだから2本でも40W。1本でデカくパワーのあるXtream4には否が応でも期待が高まるというものだ。

早速、付属のUSB-Cケーブル一体型のPDアダプターで充電し1曲分音を出してみる。

イコライザーはこの数年愛用している音楽再生アプリに実装されている5バンドのやつ。最近のJBL謹製アプリにもイコライザーが実装されているようだが、JBLのアプリにはトラウマがあるので使わない。音量調節は今までと同じようにスピーカー側の音量を常時最大に設定してスマホ側で調節する。

・・・? ・・・??? ん? え? あれ? なんじゃこりゃ!? なんかすごい違和感。確かに低音は良い。控えめに言ってミドルクラスのホームオーディオ並みにパワフルかつ繊細なベースの音もうまく再現している。デカさとパワーを感じる音だ。だがしかし、中高音は安っぽいラジカセ並。なんか低音と中高音が別々のコンポから流れているみたいでちぐはぐな印象を受ける。音量を上げると安っぽい中高音がさらに主張し出すので聴いていられない。イコライザーを弄っても中高音の安っぽさは変わらない。当然車内で聴いてもそんな感じだからテンション下がりまくり・・・参ったな。いや、海外のレビューにも中高音がダメみたいなことが書いてあったからある程度は覚悟していたんだけどさ。まさかこれほどまでとは思はなかった。とりあえず運転中だし何も操作せず数曲垂れ流していた。そしたら5曲目あたり(時間にして約20分?)だろうか、なんとなく音が変わってきたことに気付いた。少なくともCarge 3と同じかそれ以上の音になってきたような。これなら長時間聴いていられそう。さらに流し続けていると、低音と中高音が明らかにマッチしてきたのを感じる。そう、中高音も良い感じで高音質になってきたのだ。一体何なんだこれは・・・あ! もしかしてこれがAI Sound Boostの効果なんだろうか? 公式の能書きには“AIアルゴリズムを使用してラウドスピーカーの動きとパワーレスポンスを予測しつつ、同時に入力信号をリアルタイムで分析します”とか書いてある。リアルタイムというのが引っかかるけど、音楽を流し続けてある程度の時間が経つと音量やジャンル、スピーカーの置かれている環境などを分析して音を合わせてきているのだろうか? スピーカーにはクルマと同じように“慣らし”があったりするが、慣らしにしては極端に短時間で音が変わってきたので、やはりAI Sound Boostとやらによるものかもしれない。その後、何度も車内で聴きまくっているが、本当に中高音が良くなっている。ドラムのスネアやシンバル、パーカッション、さらには今までよく聞こえなかったキーボードの音まで生々しく再生しているのがわかる。一つ一つの音がハッキリしているのだ。それでいてしっかり全体のバランスが取れているので実に心地よく聴き疲れしない綺麗な音が耳に入ってくる。安くなったとはいえそれなりのお値段、一時はどうなるかと思ったけど、JBLさん最高です!(手のひら返しw) 尤もこの現象はこの個体だけということもあり得るが・・・。あ、でもね、音量を最大辺りまで上げると低音が目立たなくなってくる。これはFlip4やCarge3でも見られた現象で、恐らくスピーカー保護のためと思われる。JBL製BTスピーカーの仕様と言えるものだろう。ま、このXtream4はノイズが多い走行中の車内でも50%程度で十分な大音量を出してくれる。なので、まず最大にすることはないから当方にはあまり関係のない話だけどね。

いずれにせよ、新年早々面白いものを手に入れた。満足できる音の良さと迫力だ。当初の目標であるCarge3 2本分と同じかそれ以上の音量&音質は軽くクリアしている。最近このクラスのスピーカーには新興メーカーなどから安価で音量最大でも低音が出ているモデルがリリースされているようだ。しかし、長く付き合えそうなものとなるとあまりないように思える。今回のXtream4はバッテリーも交換可能だし、飽きの来ない音作りはさすが老舗のJBLだと思う。